人口減、9年連続。

総務省が発表した住民基本台帳に基づく2018年1月1日時点の人口動態調査によると、日本人の総人口は1億2520万9603人で9年連続で減少しています。前年から37万4055人減り、減少幅は1968年の調査以来、最大となり、15〜64歳の生産年齢人口は初めて全体の6割を切りました。また、出生数は94万8396人で、79年度の調査以来、最少。出生数より死亡者数が多い自然減は11年連続となっています。

また、厚生労働省が発表した統計による、1人の女性が生涯に産む子供の数にあたる合計特殊出生率は1.43人で、2年連続の低下。このままいけば40年後、日本の人口は1億人を切って8,700万人になるとも言われています。日本では少子化が進み、人口が減少しています。

なぜ少子化が進んでいるのでしょうか?

少子化の要因として、晩婚化、結婚観、価値観の変化、経済面、仕事と育児の両立など様々な原因が考えられますが、その1つに、妊娠、出産に対する知識不足も影響しているのではないでしょうか。先日、30代半ばのカップルが、最近は不妊治療もできるし、焦って結婚、妊娠しなくてもと話をしていました。本当にそうでしょうか?30歳が高齢出産とされていた時代から35歳となり、近頃は40代での出産も珍しくなくなりました。芸能人の方が治療をして30代後半、40代で出産したというニュースも耳にしますから、自分が不妊で悩むとは考えていないのではないでしょうか。実際はそう簡単ではありません。年齢を重ねれば、妊娠率も低下していきます。

女性は生まれてきた時、卵子のもととなる原始卵胞を卵巣に数百個そなえています。一生分の卵子を抱えて誕生してくるのです。生まれたときすでに原始卵胞を備えているということは、自分と同じだけ歳を重ね、老化していくことになります。どんなに見た目が若い人も卵子の年齢は実年齢と同じ、ということです。卵子が老化すると、排卵が行なわれても、卵子としての働きがうまくいかず、受精しにくくなります。また、染色体異常をもつ卵子の数も増えてしまいます。染色体異常を持った卵子は受精卵になったとしてもうまく細胞分裂ができません。また仮に分裂したとしても胎盤に着床出来なかったり、着床しても、その後上手く育たなかったりして、妊娠を維持出来ない場合が多いのです。不妊治療を受ける夫婦も増えていますが、なかなか結果が出ず精神的、金銭的負担を抱えている方が多いのが現状です。実際、日本は世界トップクラスの不妊大国です。

不妊は女性だけの問題ではありません。

不妊というと女性側の問題というイメージが強いと思いますが、WHO(国際保健機関)が行った調査によると、不妊原因の割合の約半数に男性側の原因が関与することが示されています。不妊治療は女性だけの問題ではなく、男性も検査を受けるなど積極的に参加することで治療効果があがることが期待されます。

AGE(終末糖化産物)は不妊治療にも赤ちゃんにも影響がある。

近年、研究により男性の性機能障害、女性の不妊にもAGE(終末糖化産物)が関わることが分かってきました。不妊治療の医学技術は進歩していますが、良い精子や卵子をつくるには、ご夫婦が健康であることがまず第一です。また分娩時のお母さんの血液と赤ちゃんのへその緒の血液を同時に調べた研究によると、AGE値が高いお母さんからは、AGE値が高く、酸化反応が亢進した赤ちゃんが生まれ、その傾向は少なくとも1年間は続くことが報告されています。ご夫婦の健康はもとより、新しい命を得て誕生してくる赤ちゃんのためにも、AGE(終末糖化産物)をためない生活を心がけていきましょう。